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担当領域:セキュリティ技術センター セキュリティ実装技術グループ
OS・ミドルウェアの要塞化ツールの開発やリスクアセスメント、セキュリティ要件定義・設計の支援を通じて、NECのセキュリティ提案・実装推進に従事。2022年度よりブランディングチームも兼任し、様々なイベント・情報発信活動などに携わる。CISSP、CISA、情報処理安全確保支援士(RISS)を保持。趣味は週末ヨガと年に数回の手仕事(梅酒・梅シロップ・味噌づくりは欠かせない)の母ちゃんエンジニア。

NECサイバーセキュリティ戦略統括部セキュリティ技術センターの妹脊です。
とあるきっかけから、2022年12月に個人情報保護士認定試験を受験しました。恥ずかしながら、受験するまでこのような試験があるとは知らなかったのですが、2023年2月時点で延べ20万人以上が受験している試験だそうです。今回は個人情報保護士認定試験の概要と受験記をご紹介します。

個人情報保護士認定試験とは

個人情報保護士認定試験[1]は、一般財団法人全日本情報学習振興協会(以下、協会)[2]が実施している民間の資格試験です。「個人情報の保護に関する法律」(以下、個人情報保護法)や「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(以下、マイナンバー法)に関する知識はもちろんですが、個人情報保護のためのセキュリティ対策全般についても問われるのが特徴です。
試験は年に4回開催されています。2005年に第1回認定試験があり、2023年3月で第70回となるそうです。個人情報保護法が2003年5月成立、2005年4月に全面施行でしたので、成立してすぐできた試験だったのですね。

試験の概要

試験の概要は以下のとおりです。

出題内容

出題内容には大きく2つのカテゴリ(課題Ⅰ、Ⅱ)があります。

課題Ⅰの出題内容の概要は下記の表のとおりです。

個人情報保護法の理解
6
1
個人情報保護法の歴史
1
1
1
1
個人情報に関する事件・事故
1
1
1
1
各種認定制度(プライバシーマーク、ISMS、JIS Q 15001)
1
1
1
1
個人情報の定義と分類
1
1
1
1
個人情報取扱事業者
1
1
1
1
条文に対する知識と理解
1
1
マイナンバー法の理解
2
1
番号法の背景・概要
1
1
1
1
条文に対する知識と理解
1
1

課題Ⅱの出題範囲の概要は下記の表のとおりです。

脅威と対策
1
1
脅威と脆弱性に対する理解(リスク分析手法)
1
1
組織的・人的セキュリティ
2
1
組織体制の整備
1
1
1
1
人的管理の実務知識
1
1
オフィスセキュリティ
1
1
物理的管理の実務知識
1
1
情報システムセキュリティ
1
1
技術的管理の実務知識
1
1

詳細な試験内容はこちら[4]を参照ください。

試験時間・出題数・合格点

試験は150分で、すべて択一式問題です。課題Ⅰと課題Ⅱからそれぞれ50問ずつ、計100問が出題されます。
合格点は課題Ⅰ、課題Ⅱのそれぞれで70%以上となっています。ただし、問題の難易度によって調整され、正答率70%以下でも合格とする場合があります。
協会によると、過去の平均合格率は37.3%(平均年齢37歳)だそうです。

受験方法と費用

受験方法には、会場受験とオンライン・ライブ受験があります。会場受験は、申し込み時に自身が指定する会場でマークシート方式により受験します。オンライン・ライブ受験は、自宅等から協会が準備するシステムにインターネット経由で接続して受験します。PCのほか、協会指定の広角Webカメラが必要です(レンタルも可能)。
受験料は11,000円です。学生には学割価格もあります。オンライン受験では、受験料のほかにカメラのレンタル料や郵送料なども必要になります。オンライン受験の詳細はこちら[5]を参照ください。

受験記

ここから、私の受験記をご紹介します。

受験のきっかけ

私は今年度から、社内のインシデント対応窓口業務を担当することになりました。窓口業務は、インシデント報告の受付を行い、報告内容から必要な対処を判断し、当事者部門に対して必要に応じて助言・指導を行いながら事態の収束までを支援する業務です。特に個人情報に関わる事案が発生した場合は、個人情報保護委員会やPマーク審査機関への届け出が必要な場合もあり、適切な判断とスピード感をもった対応が必要です。しかし、私は法律に関する知識が薄く、なかなか自信をもって業務を行えていない状況でした。そんなところに、たまたま社内で紹介があったのがこちらの試験でした。試験勉強で法律も学べて業務にも生かせる、資格も取れるなら価値はあるなと思い、すぐに申し込みをしました。

試験対策

私が行った試験対策は下記です。
対策にかけた時間は、トータルで50時間程度かと思います。

受験当日

私は会場受験で申し込みをしたため、会場へ行きました。最近はテストセンターでコンピュータによる受験が多かったので、久しぶりに紙のマークシートの試験で何だか逆に新鮮な感じでした。受験票には顔写真の貼付が必要ですので、お忘れなく。また、150分間会場から出ることはできないので、トイレ等は済ませておきましょう。
試験が始まって最初は少し緊張していましたが、過去問をたくさん解いていたおかげか、問題文の読み解きが思ったより早くでき時間に余裕をもって1周目を完了、見直しも十分できました。

合否連絡

受験票に記載の合格発表日(受験約1か月後)に、協会の合格発表ページ[9]で合否が確認できるようになります。
受験日当日の夕方にYouTubeで解答速報が出たので自己採点したところ、課題Ⅰ、Ⅱとも9割以上は取れていたのであまり心配はしていなかったですが、結果は、無事に合格することができました。
合格した場合は、「合格証書」と「認定カード」が郵送されます。
認定カードには有効期限(取得年月から2年間)があり、更新を行うためには年に1回1時間の講習の受講(有料)が必要とのことです。[10]

資格の活用

私は、インシデント対応窓口業務を円滑に進めたいということが受験のきかっけでしたので、その業務の中でより自信をもって判断や確認ができるようになったと感じています。特に、下記のポイントでインシデント対応を以前よりスムーズに行うことができています。

また、そもそもの話になってしまいますが、法律は社会の共通的な基準となるものであり、個人情報保護法は個人情報を取り扱う事業者にとって遵守する義務がありますので、社内で顧客情報や社員情報などを管理する部門、コンプライアンス担当部門、私のようにインシデント対応を行う部門に所属する方は知っておくべき知識であると感じました。
開発部門の方でも、開発するシステムで個人情報を取り扱うことは多くあると思います。そのようなシステムで、個人情報保護の観点での対策を設計、実装する際にも役立つ資格だと思います。

おわりに

今回は、個人情報保護士認定試験についてまとめました。
本試験は、個人情報保護法やマイナンバー法などの法律と、個人情報保護のための安全管理措置(情報セキュリティ対策)を体系的に学ぶことができますのでバランスの良い試験だと思います。もし興味がわきましたら、受験してみてはいかがでしょうか。

参考資料

[1] 個人情報保護士認定試験-TOP:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/

[2] 全日本情報学習振興協会-協会TOP:
https://www.joho-gakushu.or.jp/

[3] 個人情報取扱事業者等に係るガイドライン・Q&A等(個人情報保護法総則規定、第4章等関係):
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/#anc_Guide

[4] 個人情報保護士認定試験-試験内容・試験日程:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/naiyou.php

[5] 全日本情報学習振興協会-オンライン・ライブ検定試験TOP:
https://www.joho-gakushu.or.jp/online_exams/

[6] 個人情報保護士認定試験-参考ビデオ・書籍:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/book.php

[7] 個人情報保護士認定試験-実践対策講習会:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/piip-semi.php

[8] 個人情報保護士認定試験-参考問題:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/sample.php

[9] 個人情報保護士認定試験-合格発表:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/pass.php

[10] 個人情報保護士認定試験-個人情報保護士の定期講習とカード更新:
https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/cardup/cardup_login.php

執筆者プロフィール

執筆者
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妹脊 敦子(いもせ あつこ)
セキュリティ技術センター セキュリティ実装技術グループ

OS・ミドルウェアの要塞化ツールの開発やリスクアセスメント、セキュリティ要件定義・設計の支援を通じて、NECのセキュリティ提案・実装推進に従事。2022年度よりブランディングチームも兼任し、様々なイベント・情報発信活動などに携わる。CISSP、CISA、情報処理安全確保支援士(RISS)を保持。
趣味は週末ヨガと年に数回の手仕事(梅酒・梅シロップ・味噌づくりは欠かせない)の母ちゃんエンジニア。