2026年9月11日(金)~2026年9月18日(金)の8日間で、社内CTF「NEC Security Skills Challenge(NSSC)[1]」の学生向けイベントとして、NEC Security Skills Challenge for Students 2026(以下、NSSC for Students 2026)を開催しました。本ブログでは、イベントの概要と結果についてご紹介します。
NSSC for Students 2026の開催概要
競技期間は8日間で、チュートリアルを含む7カテゴリ全21問(満点:2481点)を出題しました。
開催期間: 2026年9月11日~18日
参加者: 国内の高等専門学校・大学・大学院の学生
実施形式: オンライン
問題レベル: 3段階のレベルの設定(表 1参照)
問題数: 7カテゴリ20問+チュートリアル1問(表 2参照)
ヒント: 1.問題を解くきっかけとなるヒント(開くと問題のスコアから5%減)
2.正解に大きく近づくヒント(開くと問題のスコアから45%減)
表 1:問題レベル別の詳細
表 2:カテゴリ別問題数
AIの発展により、NSSC for Students 2026で出題した問題の多くも、AIを活用すれば簡単に解けてしまいます。ただ、NSSC本来の目的は単なる正誤を競うことではなく、セキュリティアウェアネスおよびセキュリティスキルの向上にあります。だからこそ、「解けるか解けないか」という結果以上に、問題を通した学びにつながることを重視して選定いたしました。
競技結果
本イベントには、高専生・大学生・大学院生の計50名にオンラインでご参加いただきました。上位10名の得点推移を図 1に、最終得点を表 3に示します。
表 3:上位10名の最終得点
今回、全問正解を達成された方は2名いらっしゃいました。そのうち1名はヒントを一切使用せずに全問正解されており、満点の2481点でした。もう1名は最後の問題でヒントを活用し、見事全問正解を達成されました。ヒントを上手に活用しながら最後まで粘り強く取り組まれた姿勢も含め、上位の方々の高い実力がうかがえる結果となりました。
カテゴリ別に見ると、「ネットワーク」、「OSINT・MISC」、「Webアプリ」の3カテゴリが多く解かれていました。順位に違いはあるものの、昨年のNSSC for Students 2025[2]と同じカテゴリが上位に並ぶ結果となりました。
問題別では、最も多く解かれたのはネットワークカテゴリの初級問題「FileExtraction 」で、HTTP通信の内容確認や、FTP通信からのファイル抽出を学べる問題でした。この問題には、参加者50名中36名が正解しました。 一方、最も解かれなかったのはバイナリ・攻撃コード解析カテゴリの上級問題「hidden backdoor」で、 ELFバイナリの保護機構である RELROの回避手法を学べる問題でした。この問題には、参加者50名中3名が正解しました。
セキュリティスキルチャレンジミーティング
競技終了後の9月25日(金)には、セキュリティスキルチャレンジミーティングと題し、NEC社員と学生を交えた解説会・交流会を開催しました。
解説会では、運営チームが選定した5問の解答手順と、その問題から得られる学びを紹介しました。「Web上に公開された情報の永続性」や「脆弱性を放置することの危険性」をはじめ、日常生活に関わる情報から開発業務に役立つ知識まで、参加者の学びにつながるコンテンツを紹介し、セキュリティアウェアネスの向上を図りました。
また、学生から解説希望者を募り、実際に1名の方に問題の解説へ挑戦していただきました。 学生自身が問題を解く際に着目したポイントや、解答にたどり着くまでの考え方を紹介することで、参加者にとっても問題への取り組み方を具体的にイメージできる機会となりました。運営チームによる解説とは異なる学生ならではの視点が加わり、学んだ内容を共有するだけでなく、分かりやすく伝えることについて考える場にもなりました。
解説会終了後には、学生とNEC社員が自由に話すことができるオンライン交流会も開催しました。交流会では、新たな学びを得られた問題や印象に残った問題、セキュリティの勉強方法など、NSSC for Students 2026のことに限らず幅広い話題について意見交換が行われました。
まとめ
本ブログでは、NSSC for Students 2026の開催概要と競技結果についてご紹介しました。
昨今、AIの能力向上により、CTFの問題をAIだけで完答できる時代になりました。しかし、セキュリティ業務で求められるのは、AIを使いこなしながらも、自ら考えて判断できる知識と技術だと考えます。
また、AIの出力の正しさを見極め、その過程や根拠を理解する力も重要になります。
今後も、楽しみながら学び、実践力を高められる社内外のイベントを開催してまいります。
参考文献
[1] NEC、グループ社員向けCTF形式のセキュリティコンテストを開催 ~競技性を維持しつつ学びを重視した環境を用意、実務に役立つセキュリティ提案・運用問題を新設~
https://group.nec/jp/ja/solutions/cybersecurity/topics/260325
[2] NEC Security Skills Challenge for Students 2025開催報告
https://group.nec/jp/ja/solutions/cybersecurity/blog/251217
執筆者紹介
担当領域:戦略デザイン
担当領域:セキュア技術開発
専門分野:セキュア開発、DevSecOps
担当領域:リスクハンティング
担当領域:リスクハンティング
担当領域:サイバーインテリジェンス
担当領域:リスクハンティング
専門分野:脆弱性診断、セキュリティ人材育成
担当領域:サイバーセキュリティ人材育成
担当領域:AIセキュリティ
専門分野:AIセキュリティ