2026年6月8日に、秋田県立大学の大学院生向けに特別講義を実施しました。
技術の進歩や社会情勢の変化に伴い、サイバーセキュリティを取り巻く環境は日々変化しています。本講義では、サイバー攻撃の実態や対策技術の最新動向について、現場の視点から具体的な事例を交えながら解説しました。また、サイバーセキュリティ分野に関わる仕事や業界で求められる姿勢についても紹介しました。
当日は、情報系に限らず理系の大学院生が参加しました。
講義では、サイバー攻撃が企業や組織にとって現実的なリスクとなっている現状を踏まえ、最新動向について解説しました。特に、生成AIの普及による影響に着目し、その利便性とともに、無償の生成AIサービス利用によりプロンプトで入力した機密情報の漏えいやハルシネーションといったリスクが発生することについて紹介しました。対策としては、有償の適切な契約(プロンプトの二次利用を禁止、秘密保持条項の締結、安全な通信路)の選択や、グラウンディング(別の情報源による裏付け)の重要性を説明しました。
また、技術だけでなく組織と人のセキュリティの取り組みも不可欠である点にも触れました。具体的には、内部不正が発生する心理的要因をモデル化した「不正のトライアングル」の観点や、その防止のための基本原則について解説しました。
さらに、セキュリティの仕事が企業の事業継続や社会的信用を支える重要な役割を担っていることを紹介するとともに、NECが推進する「Security by Design」の考え方にもとづいたセキュアな製品・サービス提供の取り組みについても紹介しました。
NECは、今後も産学連携により、デジタル技術を活用する上でセキュリティを組み込むことができる実践力のある人材の育成に貢献し、安全安心な社会の実現を目指します。
担当講師
宇井 哲也
サイバーセキュリティ技術統括部/脆弱性管理グループ