Default
false
/content/nec/fragments/sns-share-links/default

AIの進展に伴い、コンタクトセンターは単なる問い合わせ窓口から、顧客体験(CX)と企業競争力を左右する戦略基盤へと変化しています。
しかし、多くの企業ではレガシーシステムや属人化した業務が残り、AI活用が思うように進まないという課題を抱えています。
人手に依存した運営が続き、労働集約型のオペレーションから脱却できていないコンタクトセンターも少なくありません。

NECフィールディングでは、コンタクトセンターの高度化を見据え、「基盤刷新」「AI活用」「業務再設計」を一体で推進してきました。その結果、オペレーター数の29%削減を実現するとともに、創出したリソースをより高付加価値な業務へ再配分することで、新たな価値創出に取り組んでいます。

本記事では、NECフィールディングが取り組むコンタクトセンター変革のプロセスと、そこから得られた知見をご紹介します。

目次

複雑化したシステムと非効率な業務プロセスの刷新

NECフィールディングは、NECグループにおけるサポートサービス機能の中核企業として、製造業、流通、小売、医療、教育、自治体など、幅広い分野の顧客を支えています。コンタクトセンターは、これらの顧客からの障害受付や問い合わせ対応の起点として重要な役割を担っています。

しかし、その運用基盤において大きな課題を抱えていました。20年以上にわたり機能追加を重ねてきたシステムは複雑化し、情報は分散。熟練者には使いやすい一方で、新人にとっては全体像を把握しづらく、対応に時間を要する構造となっていました。

さらに、こうしたレガシーな環境では新技術の適用が難しく、特にAI活用の大きな障壁となっていました。NECフィールディングは、この課題を解決するためコンタクトセンター基盤の刷新に着手しました。

データ統合による“AI活用の土台”づくり

コンタクトセンター基盤の刷新において、NECフィールディングが重視したのは、単なるシステム置き換えではなく、分散していた情報と断片化した業務プロセスを統合し、AI活用を前提とした構造へ転換することでした。

こうした要件を踏まえ、同社が新たな基盤に採用したのは、Salesforceの「Agentforce Service」と「Agent Field Service and Operations」です。

その結果、コンタクトセンター業務とフィールドサービス業務を含めた一連のプロセスがつながり、顧客対応に関わるデータを一元的に管理できる環境を実現しました。

従来は複数システムを横断していた情報検索も単一基盤上で完結するようになり、業務の可視化と標準化が大きく進展しました。

データを統合しAI活用を本格化するための土台が整ったことで、現在、同社ではNEC独自のAIソリューションの導入検討も進めており、コンタクトセンター業務全体のさらなる高度化に取り組んでいます。

コンタクトセンターの将来像
コンタクトセンターの将来像
50

コンタクトセンター高度化に向けた段階的なAI導入の進め方

AI導入において重要なのは、一度にすべてを自動化するのではなく、各プロセスに分解し、AIの対応範囲を判断し段階的に導入することです。

NECフィールディングでは、以下4つのAI機能/AIエージェントを導入しています。

これらはまだ途上段階にあり、すべてが完全自動化されているわけではありません。今後は既存エージェントの精度向上に加え、プロセスに応じてエージェントを拡充し、将来的にはその管理業務もAIが担うことで、コンタクトセンターの無人化に近づけていく構想です。

50

さらに同社では、AIを単に導入するのではなく、業務特性に応じて最適な技術を組み合わせながら活用領域を拡大しています。その一環として、チャットボットとボイスボットを統合した「NEC Communication Agent」、リアルタイム文字起こしや回答支援・会話要約機能でオペレーターやスーパーバイザーの業務を支援する「NEC Speech Analysis Platform」といったNEC独自のAIソリューションの活用も検討しており、継続して有人対応の効率化と無人チャネルの拡充を目指しています。

対応時間の短縮は、一件単位では小さな改善に見えるものの、月間数万件規模では大きなインパクトとなります。こうして創出された人的リソースは、顧客の声(VOC)を活用したサービス改善活動など、これまで十分に手をかけられなかった高付加価値業務へ再配分できるようになりました。

また、AIを使用したディープラーニングによって、故障原因として疑われる部品(被疑部品)の正答率においては94%の精度を実現し、さらに保守員(Customer Engineer)のアサイン業務についても約15%の工数削減につながっています。

これらの成果は、AI単体によるものではなく、基盤刷新と業務改革を組み合わせて取り組んできた結果によるものです。

50

AI活用を成功に導く4つのポイント

NECフィールディングの取り組みを通じて見えてきたのは、AI活用は単なる技術導入ではなく、むしろ人材育成やマネジメントに近い側面を持つという点です。

業務の中でAIを活用しながら精度を高めていくプロセスは、人に役割を与え、段階的に成長させていくマネジメントと共通する考え方が求められます。こうした実践から得られたAI活用の勘所として、以下の4つが挙げられます。

特に、情報の鮮度管理は見落とされがちなポイントです。情報が分散していても現場の工夫でミスは防げる場合がありますが、その分対応時間が延び、非効率が蓄積します。この構造を解消することが、AI活用の前提条件となります。

AIによる自動化がもたらすコンタクトセンターの進化

AI活用によるコンタクトセンター高度化の取り組みは、単なる業務効率化にとどまりません。変革によって創出されたリソースをより付加価値の高い業務へと再配分することで、コンタクトセンターは新たな価値創出の拠点へと進化していきます。

さらに、コンタクトセンターに集まる顧客の声(VOC)を活用することで、その価値は一層高まります。従来は個別対応にとどまっていた顧客の声を分析し、商品・サービスの改善や経営判断へとフィードバックすることで、顧客起点での価値創出を加速させることが可能になります。

こうした変革を実現するためには、自社の業務や課題に応じてAIをどのように適用するかを見極め、段階的に導入・改善を進めていくことが不可欠です。

50

実践知で顧客のコンタクトセンター変革を伴走するNECのBluStellar

NECは、先端技術と社内外の事例から得た知見やノウハウを「BluStellar Scenario(ブルーステラ シナリオ)」として体系化し、お客様の変革を構想策定から実行・定着まで一貫して支援しています。その中核となるのが、自社を最初の顧客と位置付け、自ら変革に取り組む「クライアントゼロ」の考え方です。NECグループが実践を通じて得た成功要因や課題、改善プロセスを分析・体系化し、お客様の変革プロジェクトに還元しています。

50

今回ご紹介したNECフィールディングの取り組みも、コンタクトセンター領域でのクライアントゼロの実践事例の一つです。現場での取り組みを通じて蓄積した知見を価値としてお客様に届けるために、NECは企画検討から運用フェーズまで一貫してご支援します。

企画検討フェーズではお客様のコンタクトセンターの現状評価と課題整理から実施し、あるべきコンタクトセンターの全体像の構想策定と実行計画の作成をご支援します。構築フェーズでは、音声基盤や顧客管理基盤、コンタクトセンター向けAI製品を、お客様の要件ごとに最適なものをご提案・構築します。そして、システム導入後の運用フェーズでは、システムの保守運用から業務BPOまでサポートします。NECは、各フェーズを横断したワンチームでお客様のコンタクトセンター変革を成功へと導きます。

50
本記事の発信者||(※写真左から)||NEC BluStellarシナリオ統括部 西 悠太||NECフィールディング カスタマーサポート統括部 鵜木 健一郎
50

関連リンク

small-media
right
video
お問い合わせ・ご要望
本内容に関するお問い合わせ・ご要望はこちらまでお願いいたします。
https://inquiry.nec.com/webapp/form/26880_wtnb_3/index.do?inqid=1290DX_sce_CCDX
お問い合わせ
5000